鶴沼公園(1)
元々は7月末の週末に行くことが計画されていた会社同期3人での鶴沼公園キャンプツアーだったが、雨天により延期。その鶴沼公園キャンプツアーが今週末に再決定したので今回はその話。
9月というキャンプ場ハイシーズンにあたる期間、札幌近郊のキャンプ場は非常に混雑する予測があったので、今回はその混雑を避けるため、金曜日に有給休暇を取り金曜~土曜の2日間で出掛ける形を取った。
前日が雨だったので、自宅近くの路面はご覧の通り。それと、今日も日中一時的な雨の予報になっているのが少々不安なところだが、まあ二度目の延期は回避したい思いがあったので、今回はレインウェアを持参の上での決行となった。
今回はキャンプ場でのテント泊(1泊)の予定なので、私はいつもの如くリアキャリアを取り付けた上で、リアサイドにオルトリーブのバックローラークラシックx2を取り付けて、リアキャリアの天板にはテント一式を括り付け、ハンドルバーにはリクセンカウルのデイパック ボックスを取り付けるスタイルで出発することにした。
やや暫くして3人が合流。
今回の行き先は冒頭に書いた通り『鶴沼公園』で、その鶴沼公園内にあるキャンプ場でのテント泊の予定。
位置的には国道275号沿いなので、分かりやすく行くなら国道275号を道なりに進めば良い訳だが、それだと私の場合8月初旬に行った北竜町ひまわりの里の時と丸かぶりになるし、NとHにしても国道275号はあまり好みではないと言うこともあった。そこで今回の走行ルートは、国道275号と国道12号の間にある比較的交通量の少な目の道を選びながら走るという形でとなった。
江別市街を抜けた後は、一旦国道12号へ。国道沿いの石狩川の護岸の上に遊歩道がある区間はその遊歩道を走りつつ進んでいった。
夕張川に架かる江別大橋を越え、JRの線路が進行方向左手にある路幅が広くなった区間に出た。この辺りは信号も少なくて路面も良く、いつも結構良いペースで進む区間でもある。
そんな区間の豊幌駅を過ぎてすぐの信号交差点、そこを左折して国道12号と国道275号の間の道へと進んでいこうと、道すがら決めた。
だがそれは、ちょっと時期尚早だった…。
途中、昨日の雨で出来たと思われる大きな水溜りを頑張って進んだ先が砂利道になってしまったのと、その場でGoogleマップで確認したところによると、その砂利道を頑張って進んでもその先で行き止まりになっている様子。仕方なしと言うことで、一旦国道12号へ戻ることにした。(巻末の地図の『コ』の字になっている辺り)
ガッカリしているところに追い打ちを掛けるかのように、ここに来ていきなり雨が降り出してきた! 少し様子を見ようというレベルではなく、即レインウェアを上下とも着ないとずぶ濡れになるヤツである!なんてこった…
3人ともレインウェアを着た後、次の信号交差点を左折。先程Googleマップで確認した上での進路変更なので、今度はちゃんと舗装路が続いており、間違いなく進んで行けそうだった。
進む道はそれで良かったが、問題は先程から降り出した雨である。強い向かい風を伴った雨は斜め前方から顔面を強打しており、顔は痛いし向かい風で進まないしで最悪な状況になっていた。
そんな折、ちょうど良い所にあったのが幌向駅だった。
幌向駅には線路の西側と東側を行き来する跨線橋が備わっており、その跨線橋は全体が屋根で覆われているのと、入り口から階段までの空間はまあまあの広さがあり、その空間で自転車を伴って雨宿りしていてもそれ程邪魔にはならなそうな感じだった。
そんな訳で、一旦、3人してその幌向駅跨線橋の西口フード内に避難して、雨が小降りになるまで雨宿りすることになった。
雨宿り中、周辺に住んでいる人達が何人か跨線橋を通り掛かり、「雨の中、自転車で大変だねぇ」とか、「どこまで行く予定?」とか、「雨が止むまでゆっくりしていけばいい」といった感じで、邪魔者扱いされることはなく優しく接してくれたのが嬉しかった。
やがて暫くして雨が小降りになったので走行を再開したが、数分で雨は完全に止んで、風も殆ど気にならないくらいになってくれた。
少し前まで酷くどんよりしていた空模様だったが、気が付けば下の写真のようなすっきりした青空に変わってしまっていた。これぞまさしく、移ろいやすい秋の空と言ったところか。
上の写真に写ってるのは、『道の駅 しんしのつ』となっているが、昼食のため、この道の駅へ立ち寄った訳である。
『道の駅 しんしのつ』は、温泉とキャンプ場が併設された比較的敷地の広い道の駅となっているのが特徴。
前日が雨、そして今日の雨もあり、所々に水溜りが出来ている状況。それに加えて今日は平日の金曜日(しかも昼食時という早い時間)なのもあり、広いキャンプ場内は殆ど人がいない状況だった。
道の駅の建物の前には、旧来からの前輪を乗せるタイプの駐輪ラックと、最近多くなったサドルを引っ掛けるタイプの駐輪ラックが設置されていた。
Hは前輪を乗せるタイプの駐輪ラック、私も前輪を乗せるタイプの駐輪ラック(+ポールにもたれ掛かる感じ)。Nはサドルを引っ掛けるタイプの駐輪ラックを使用していた。
駐輪したNの自転車は上の写真の様になるが、サドルが曲がったり折れたりしないか見た感じ不安になってしまう。まあ頑丈に出来ているらしいので問題ないらしいが。
道の駅しんしのつ の『レストラン もみの木』で食べたのは、こちらのかき揚げ丼。(値段は忘れた)
昼食のため石狩川を渡って石狩川右岸沿いの道の駅しんしのつに来ていたが、昼食後は再び石狩川渡って石狩川左岸と国道12号の間にある道を進もうと言うことになった。道に迷わないように何らかの指標は欲しかったので、この区間を結ぶ『道道139号江別奈井江線』に沿って進むことにした。
道道139号は、基本的に北東方面の奈井江へ向かう道であることは間違いないが、案外右左折を繰り返す場面が多く、フロントバッグの上にツーリングマップルを乗せている私は大丈夫だったが、NとHの2人は少々困惑気味だった。
それと、雨は完全に止んでくれたものの、右左折を繰り返して行く中で時折向かい風に変わってペースが上がらなくなり何度か休憩する場面もあった。
下の写真は、そんな休憩中の一幕のもの。
背後に見える広大な田んぼ地帯や、遙か先まで見渡せる空間的な広さは、如何にも北海道という感じである。
ちなみに、先頭にとまっているのが私の愛車で、真ん中はHの愛車。しんがりはNの愛車である。
私は冒頭に書いた通り、リアキャリアを付けてそのサイドレールにサイドバッグを取り付ける昔からあるツーリングスタイル。
それに対し、HとNはキャリア無しで直接フレームにバッグを取り付ける『フレームバッグ』という、最近流行りだしたツーリングスタイルとなっているのが面白いところ。
私も去年、室蘭の白鳥大橋サイクリングツアーに参加する時に用意した『TOPEAK Back Loader』というフレームバッグカテゴリーの大型サドルバッグを保有してはいるが、テント泊の場合はリアキャリア&サイドバッグのスタイルと自分の中で決めているので今回はその出番は無しとしている。
フレームバッグのいうものは、キャリア不要な分、確かに軽量化の面で有利だし、キャリアバッグと比べて野暮ったさも幾分マシな感じはある。
だが、フレームに括り付ける時にかなりガッチリと固定しないと、バッグがタイヤに接触したり、左右に荷崩れしたりといったトラブルに泣かされる傾向にある。それは今回の2日間の中で、HとNを見ていて分かった部分である。
午後からずーと走ってきた道道139号、それに別れを告げ、石狩川に架かる『奈井江大橋』を渡り始めた。この奈井江大橋を渡ると国道275号と交差し、その交差点を右に行くと今日の宿泊地の『鶴沼公園』に到着するのである。
後続のNとHが少し遅れていたので、この奈井江大橋の一番高くなっている辺りで一旦自転車を止めて待つことにした。橋の下に見えた石狩川が陽の光を浴びて美しかった。
後方には石狩平野の田園風景が広がっていた。
やがて二人と合流。写真はNの愛車『GIANT ESCAPE R-DISK』(コンポーネント一式はDEORE LXに換装済み)のフレームバッグ搭載バージョンである。
奈井江大橋を下り、国道275号との交差点を右折して国道275号を進むと、すぐに鶴沼公園に到着となった。時刻は16時過ぎとなっていた。
公園内には、キャンプサイトの他にテニスコートもあるようだった。
昨日、そして今日の雨の影響で、テントサイトは水浸しとなっていたが、テントサイト内を隈なく歩いて確かめてみると、中腹あたりの水辺に近い場所は水がひいていてテントを張れそうだったので、そこをテント設営場所にすることにした。
テントサイトから見た鶴沼はこちらであるが、なかなか雰囲気のある水辺だと思う。
気分的にはその鶴沼が見える向きにテント設営したかったが、それだと北枕になってしまうので、こっち向きにテントを設置した。
良く手入れされた平坦な芝が印象的なテントサイト。正面奥に見えるのは炊事場となっている。写真では分からないが、テントサイト内の大部分は水を大量に吸ってグショグショになっていたのが残念なところだった。
NとHのテント設営も無事に終わり(写真は翌日の記事の方に載せる予定)、日も傾いてきたので、入浴と夕食を済ませるべく出掛けることにした。
鶴沼を挟んでテントサイトのちょうど対岸に見えていた建物内で入浴と食事を同時にこなせるようだったので、今回はその建物を利用することに決め、距離的にもそう遠くなかったので徒歩で向かうことにした。
こちらは、テントサイトの奥にある駐車場だが、こちらにも結構水溜りが目立つ形だった。
正面奥に見えるのが我々3人のテント。こうして見ると、ここのテントサイトは結構広い印象。看板の奥辺りの芝には水が浮いているのが分かると思う。
鶴沼の水辺沿いに半周進み、対岸にある建物の側まで進んできた。空に浮かぶ雲まで綺麗に映り込んでいる様は、まるで鏡のようである。
大浴場とレストランのある建物に入り、入浴の前にまずレストランの営業時間を確かめたところで、思わぬトラブルに見舞われた!
それが何かというと、館内のレストランは本日貸切となっており、利用出来ないようなのである! 「え? そんなぁ~~」と、ついぼやいてしまう。
館内には他に食事のできる店は無かったので、素直に諦めて鶴沼公園から国道を渡ったところにある『道の駅つるぬま』のレストランに切り替えること考え、一応その道の駅のレストランを見に行くことにした。まあ何となく閉店が早そうな予感もあったので…。
…そんな何となくの予感だったが、悪いことは重なるもので、それは見事に的中してしまった。
一番南側にある蕎麦屋は既に完全に閉店済み。
8月に北竜町へ行く時に利用した一番北側にあるレストランも、店自体は開いていたが、食事は既に終了していると言うこと。
他に営業している店は、お土産を売る店のみで、一応その店も営業してはいたが売っているものはお土産用の菓子類や海産物類といった種類だった。
Hは一応そのお土産屋で数点買っておいたようだが、私は自転車に乗って最寄りのコンビニに買い出しに行くことでほぼ心が決まった状態だった。
コンビニに行くことで3人意見が一致した後、次に決める議題は入浴が先かコンビニが先かである。
鶴沼公園内の浦臼温泉(こちらは貸切にされていなかった)の日帰り入浴は21時までとなっており、まだ時間に余裕があったので、安全面を考えると完全に日が落ちる前にまずはコンビニへ行くのがベストだろうとなった。時間的に、買うだけ買っておいて食べるのは入浴後にするのもありだし。
そんな訳で、国道の歩道をテクテク歩いて、鶴沼公園キャンプ場内に置いてきた自転車のところまで一旦戻ることにした。
その最中、ふと目に留まった看板があった。看板には『炭焼き やきとり』の文字。
ぱっと見では、持ち帰り専門のやきとり屋のようではあるが、おおよそ国道の沿いに建っている店舗としては一風変わった感じの佇まいである。多分自分一人だけだったら、避けてしまう店なのは間違いと思う(Googleマップにその店は乗っているので気が向いたら店の外観を見てもらいたい)。
ただ、興味深かったのがその佇まいの焼き鳥店の裏の駐車スペースと思しき場所へ、結構な頻度で車が入っていくのである。
それを見て、「もしかして隠れた名店なのかも?」と言う予想。試しに道路を渡って店の前へ行ってみると、これが凄い美味しそうな匂い。
そんな美味しそうな匂いにやられてしまったらしく、「コンビニに行くのも面倒だし、もう今日の夕食は焼き鳥で良いか!」と決まってしまうのであったw
焼き鳥の種類としては、『とり、ぶた、たん、もつ、きも』の5種(←手書き看板の文字をそのまま記載)で、各90円とかなり安い価格設定となっていた。
私が注文したのは、とり2本、ぶた2本、たん2本の計6本。正確な待ち人数は不明だったが結構居て、結局30分くらい待ったと思う。
日中自転車で走り回って腹ペコだったのもあると思うが、それに加えて塩コショウの味付けが絶妙で、ここの焼き鳥はビックリするくらい美味しかった。(この記事を書くのにGoogleで口コミを見たが、美味しいと言う評価が多いのも頷けると言うものである)
焼き鳥店の前で焼き鳥を食べた後は、そのプラスチック容器を焼き鳥店に引き取ってもらい、再び浦臼温泉の建物へ移動して入浴した。
日本人に生まれてきて良かったと思える至福の時間を過ごした後は、休憩所にてNとHはフルーツ牛乳を、自分はコーヒー牛乳を飲んで寛いだ(※腰に手を当てて飲んだのは言うまでもない)。
そんな夕食と入浴を終え、再び鶴沼公園内へ。
写真はオートサイト内にあるトイレとバンガローである。
テントサイトは自分たち3人だけだったが、オートサイトの方は2組くらい居そうな感じだった。
この鶴沼公園周辺は街の光が周囲に無いので、空の星が結構綺麗に見えていたのが印象深かった(写真には全然写せていないけどw)。
そんな感じで、鶴沼公園キャンプツアーの1日目は更けていった。
■走行ルート
■2019/09/20(金) 晴れ時々雨
ルート: 栄町~江別~新篠津~鶴沼公園
走行距離: 95.64km
平均速度: 20.0km/h
最高速度: 38.4km/h
獲得標高: 283m
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宿泊地: 浦臼町
宿泊先: 鶴沼公園キャンプ場
宿泊地: 浦臼町
宿泊先: 鶴沼公園キャンプ場
この記事へのコメント
塩味濃いめだけど、自転車乗りには最高!
こういう災い転じて福となす的な展開が楽しい瞬間だったですね。