【日本一周ツーリング1周目(68)】【2018年春(7)】鶴岡~由利本荘
7日目の朝を、山形県にある快活CLUB鶴岡店の店内で迎えた。起床時刻は5:50。
周囲には利用客が多く居るようだったが、皆静かに過ごしてくれていて、しっかり睡眠を取ることができた。
ブース内のパソコンを操作し、朝食を注文した。
この店では有り難いことに、パン半切れとフライドポテト、コーンのモーニングセットが無料(1食のみ)。ただそれだと量が少し足りなそうなので、それを2倍盛りにしたWモーニングと言うメニューもあり、今回私が注文したのはそのWモーニング。
このWモーニングでも税込108円と言う破格値である。飲み物は無料のドリンクバーがあるので、そこからホットコーヒーを持ってきた。気分的にそのコーヒーもW(2杯)にしてみた。(写真には写っていないが勿論バターも付いてきている)
身支度を整え終わったので、荷物を持ってフロントへ行き、チェックアウトすることにした。
フラット席16:00~19:56 3時間56分で1,235円(3時間パック+入会金+α)。フラット席19:57~07:37 11時間40分で2,469円(12時間パック適用)。合計するとブース使用料は3,704円。それと、夕食のトルコライス961円+Wモーニング108円で計1,069円がここで食事に掛かった費用だった。キャンプ場を利用したのに比べて宿泊費は高いが、食費と飲料購入費を考えるとそれ程大差はないと思う。雨に濡れずに済んだ点も有り難い点だった。
荷物を持って、鶴岡駅南口にある"駅前自転車駐車場"へ移動した。
自転車が昨日と同じ姿で駐輪されていたのを確認。
係員が気を利かせてくれて、ビニールロープを張ってこの区画を私専用にしてくれていたのが嬉しかった。
8時過ぎ、荷物を車体に取り付け終わって出発準備が整った。
さてさて、残念ながら外は今日も雨だが元気に走り出すとしよう!
鶴岡駅の西側の踏切を渡り北へ。途中で国道112号に合流し更に北へ。やがて今度は国道7号に自然吸収される形で合流しそのまま北へと進んでいった。
出発時の天候は雨。有り難いことに、その雨は昼頃には止む予報になっていたので、今はそれを信じて進むのみだった。
酒田市の市街地はバイパス状の国道7号を走ったので、ほぼ素通りに近い形で通り過ぎていき、海岸沿いに北上する形になった。
10時半頃、"道の駅 鳥海 ふらっと"の前を通りかかった。暫く休憩なしで走っていたので、トイレ休憩と飲み物休憩のために、ふらっと立ち寄ることにした。
出発してから暫く降っていた雨だったが、この道の駅の少し手前辺りで止んでおり、ここに来てついに青空も見え始めてくれた。
駐車場の地面はまだ微妙に濡れてはいるが、ここでレインウェアは脱いでいくことにした。
駐車場が広いためか、はたまた軽食屋が沢山あるためか、ここの道の駅は結構賑わっていた。
そんな賑やかな雰囲気と匂いにやられて、結局軽食を買ってフードコートで食べていくことにした。
ここで買ったのは、いももち串1本とたこ焼き。それとコーラ黒(コカコーラゼロ)。自販機でコーラ赤を買ったつもりだったが、黒が出てきた? いや多分ボタンを押し間違えたのだろう。
ここで昼食にしても良かったかもしれないが、微妙に早いかなと思い、昼食はもう少し進んだところで食べることにした。
道の駅での休憩を終えて、再び国道7号を北へ向かって走り出した。
11:23、山形県と秋田県の県境に差し掛かった。
ちなみに、石川県、富山県、新潟県、山形県と来て、ここ秋田県がこの旅5つ目の県と言うことになる。
県境から1時間半以上経った13時過ぎ、まだ昼食にありつけないまま走り続けていた。
その間、全く店がなかった訳ではないが、なんとなくファミレス系で食べたいとか贅沢言っていて、結局そういう店がなく、この時間まで来ていた形だった。10時半に軽食を食べていたからここまで昼食を遅くすることも出来たが、流石にそろそろつらくなってきたので、ぱっと目についた"ラーメンショップAji-Q"という店で昼食にすることに決めた。
そのラーメン店で注文したのは、野菜ラーメン(塩) 750円。
野菜どっさりでなかなかのボリューム、そして結構美味しかった。
さて、腹も膨れたことだし、午後の部も頑張って行きますか! と、意気込んではみたが、実は今日の宿泊先までは残り約20kmともう近距離だった。
そんな訳ですぐに今日の宿泊地 由利本荘市に入った。今日の宿泊先はその由利本荘市の市街地を過ぎた先にある"三望苑"という施設のキャンプ場を予定している。まあここまで来れば、あとは何事もなくキャンプ場に着くだろう。…と、考えていた時だった。
走行中に唐突に後輪に違和感を感じた! 暫く振りに感じた何かボコボコした感触だった。
まあ自転車に乗る人ならすぐにピンと来ると思うが、そう、パンクである。
ちょうど場所は、素通りを決めた"道の駅 にしめ はまなすの里"の前だったので、道の駅へ自転車を押していくことも一瞬考えたが、すぐ目の前にはバス停と屋根付きの待合所、その横には車が一台駐車できそうな広さのスペースがあったのでそのバス待合所横のスペースに移動してパンクの処置をすることにした。
一瞬でパンクと分かる分かりやすいパンクの場合、パンク穴が大きいので空気が抜けるあっという間ということが多いが、今回も自転車を路側帯からバス待合所横まで押して歩いている間に空気は殆ど抜けてしまい、ご覧のように後輪はぺったんこになってしまっていた。
まずはパンク箇所を確認するためにタイヤをクルクルと一周回してみた。
すると、これ(写真中央)。
銀色の金属片のようなものがズッポリとタイヤに刺さっていた。
その金属片の端を掴んで引き抜いてみると、案の定、プシューと残っていた空気は全部抜けてしまった。
金属片は1cmくらいはあったから、流石のRiBMO PTの耐パンク性能でもこの金属片には耐えられなかったのは仕方がないと思った。
さて、では予備チューブに交換しよう…、と思ったところで、更なる不幸が…。
何か先程から急に風が出てきたなぁとは思っていたが、急に大粒の雨が降ってきたのである。さっきまであんなに晴れていて青空が出ていたと思ったが、どんよりした雲が一気に周囲に広がり、周囲の天気は一変!
こんなに一気に天気が変わるのを私は見たことがなかったので、正直面食らってしまった!
乾いていた路面は一気にウェット路面に変化。
目の前の道の駅も周囲全体にモヤが掛かってしまったような感じで、すっかり薄暗くなってしまった。
何もこんな時に…、と思わずにはいられなかったが、まあついていない時はこんなものなの?かな?
ただ、今回唯一運が良かったのは、パンク修理場所に選んだ場所だった。
雨は強風を受けて、進行方向の後ろから斜めに降ってくる感じだったが、バス待合所の建物がそれを遮ってくれていて、その横のスペースは殆ど風雨の影響を受けずに済んだのである。
おかげで落ち着いてレインウェアを着ることができたし、慌てず騒がずリアキャリアから荷物を降ろすことが出来た。後輪のパンクの場合、後ろの荷物を全部外さないといけないのが面倒ではあるが、おかげで助かった。
その後、キャリパーブレーキをリリースモードに切り替えて、後輪ギアをトップギアの10速に入れてから自転車を逆さまに。そして車軸のクイックリリースレバーを上げて、車輪をグイとやって取り外した。 タイヤレバーを使い、ホイールからタイヤの片側のビードを外し、隙間からチューブを引き抜いた。ここでチューブを修理することはせず、チューブごと交換するのは既に決めているが、タイヤの方はどうしようかな。
金属片を取り除いた後のタイヤをよく注視してみたが、思っていたより大きな傷は出来ておらず、まあ大丈夫かな? と言うのがこの時の判断。まあ強風大雨の周囲の状況もあり、早々に移動したいと言う思いも往々にしてあった。
予備チューブをタイヤの中に押し込む作業は労せずに終わった。パンク自体は前回がいつだったか思い出せないくらい久しぶりだったが、タイヤの付け替えはオフシーズン中とかに割と回数をこなしているのでまあ慣れたものである。
私の場合、サイドバッグとテント一式を積んでの旅行時は、後輪の空気圧を115psiまで入れているので、今回もその空気圧にしてから車輪を車体に取り付けた。キャリパーブレーキを通常モードに切り替えるのも忘れずにやっておいた。その後、リアキャリアの天板にテント一式を括り付け、リアキャリアのサイドレールにサイドバッグを取り付けた。これで元通り。
それにしても、今回はこのバス待合所とその横のスペースには感謝してもしきれない。
道の駅の方に目を向けると、あんなに薄暗くなっていたのが嘘のように、空には青空が見えていた!え?
進行方向に目を向けても同様だった。まあついていない時はこんなものかなぁ…。ちょっと納得行かないけど。
気を取り直して道の駅の前(正確にはその前のバス待合所前)を出発し、宿泊地を目指して走行を再開した。
途中、今日の夕食と明日の朝食の買い出しのため、由利本荘市街地のローソン本庄マリーナ店に立ち寄った。今日の宿泊先"三望苑"は宿泊施設も備えた場所らしいので、流石に飲み物の自販機くらいあるだろうと思い、飲み物は重くなるので買わなかった。
ローソン本庄マリーナ店のちょうど横から東へ行く道があり、ここを行くと宿泊先"三望苑"の方向へ進めるので、ここで国道7号を離れてその道へと進んだ。
ここから先は微妙に道が分かりづらかったが、Googleマップを頼りに何とか進んでいった。
地図で見ただけだと分からなかったが、実際に走ってみると、この辺りかなり険しい登り坂になっていて驚いてしまった。終盤で足がほぼ終わっていたので、ここの急坂では結構苦しんだ。
その急坂の途中で見た満開の八重桜は見事だった。
急坂の頂上に今日のゴール"三望苑"はあった。やったーー着いた! そして疲れたーー。到着時刻は15時半頃だった。
(写真は後で撮った写真なので、荷物は載っていない)
まずはキャンプ場の受付をするために管理棟へ移動した。
ここも事前予約をしていたので予約者氏名を名乗りスムーズに受付を済ませることが出来た。持ち込みテント一張540円と本州のキャンプ場では割と安い方だと思う。
そう言えばここは、シャワー室があるらしかった。ここまでの急坂で随分汗をかいたし、昨日のネットカフェでもシャワー無しだったので、流石にここではシャワーを使いたかった。そこで管理人にシャワー室を使いたいと言ってみた。すると管理人曰く、シャワー室は宿泊施設利用者のみと言う話。
多分、私が凄くガッカリしたのが分かったのだと思うが、管理人は「今日の宿泊利用は、一組の家族だけなので特別にシャワー室使ってもいい」と言ってくれた。良かった~、近くに入浴施設もないし正直助かった。管理人さんのご配慮には感謝感謝である。
周囲に飲料の自販機が見当たらなかったので、管理人にそのことを聞いてみた。すると管理人曰く、飲料の自販機はこの施設にはないと言うこと。「えええええ~~!」と、思わず叫ばずにはいられなかった。う~ん、室戸岬の上のキャンプ場の悲劇再びである。宿泊施設ありなので当然飲料の自販機くらいはあると思っていたが、完全に裏をかかれてしまった。
ボトルは完全に空なので、先に進むか戻るかして何処かで飲料は仕入れる必要がある。進むも戻るも急坂なので少しグッタリ来てしまった。今日は色々ついていない一日だなぁ。
受付を済ませた後は、早々にテント設営場所を決めてテントを張ってしまうことにした。と言うのは、今晩も夜遅くから雨の予報だったからである。
テントサイトは物凄く広かった。この広い芝生のどこにでもテントを張って良いと言うのは凄い贅沢に思えた。
自動車が通れる端の通路の側に家族連れのテントが一張あるだけで、他に先住のテントはなし。
取り敢えず、上の写真に見える炊事場の屋根の下に雨に濡れないようにするのに自転車を置こうと思っているので、そこに近い場所で、景色も良いこの場所が気に入ったので、テント設営場所はここに決めた。
テントを張る時になって思い出したが、(今朝はネットカフェ出発だったのでその前の)昨日の朝の出発時は、雨の中濡れたテントを急いで丸めてスタッフバッグに突っ込んでいたのだった。
そんな状態で仕舞われたテントだったので、テントはインナーテントもフライシートも、グラウンドシートもずぶ濡れだった。そんな訳で少し乾かしてから張る必要があった。
ここに着いてすぐの頃はそうでもなかったが、次第に風が出てきて、気が付けば結構強い風になっていた。そんな風だったので、仮組みしたインナーテントと草の上に広げていたフライシートとグラウンドシートは何度も飛ばされそうになって大変だった。
そんな感じで風に弄ばれていると、宿泊施設利用の男性が散歩がてら私のテント(て言うかまだテント建ってないけど)までやって来た。
男性の話を聞くと、男性とその家族も元々はテント泊の予定だったらしいが、宿泊施設が一人3240円の安価で利用出来ると聞いて、今夜が雨なのもあり宿泊施設利用に切り替えたと言うこと。二段ベッドが置かれた合宿所的な感じだが悪くはないと言っていた。
そんなに安く室内での宿泊が可能だと知っていたら私もそうしたのだが、もうテントは広げてしまったし、まあいいか。
そんな話をした後、男性は去っていったのでそれを見送ると、ちょうどテントも乾いたようだったので設営を完了させた。
上の2枚の写真だが、よく見ると何かが足りないのが分かるだろうか?
実は『張り綱』を張ってそれをペグ打ちするのを忘れているのである!
インナーテントの上に裏返したフライシートを仮止めしたり、乾いた後にフライシートを表裏逆にしてとやっているうちに、張り綱を張るのを忘れてしまったらしい。実はこの張り綱の張り忘れは翌朝の撤収時になって初めて気付いたのだった。ここは結構強風吹き付ける場所だったのでテントが飛ばされなかったのは奇跡だったと思う。
億劫になる前に、自転車に乗って飲み物を買いに行くことにした。
来る途中で見かけた自販機まで戻ったほうが確実だと思うので、戻ることにした。距離は約3km程あると思うが…。
急坂を一気に下り、その坂の途中の建物の脇にある自販機で飲料を購入し、リュックの中へ放り込んだ。
さて戻るか。と、再び急坂を登って行き、再びこちらの八重桜の前へ。
八重桜の前から三望苑までは僅かな距離。その後すぐにキャンプ場に戻ってこれた。
飲料購入で余計な体力を使う羽目になってしまったが、これでやっとキャンプ場でゆっくり出来そう。おっと、その前にシャワー室でさっぱりしておこう。
今日一日の走行を終えた愛車は、私以外誰も使わないと思われるこちらの炊事場の中に立て掛けておき、今夜の雨に備えておいた。
シャワーを浴びてさっぱりし、テント内で夕食を食べ終わり、後はのんびりするだけになったが、今日はその前にやっておくことがあった。
残りの走行距離と予備チューブの本数的にもうゴム糊は不要。それとチェーンオイルも先程差したので、今回の旅ではもう不要。それらは帰路の飛行機に持ち込むことが出来ないので、封筒に詰めて自宅宛に郵送する、その準備である。
写真左に写っているのは、自宅から初日の宿泊先の東横INN金沢東口店へゴム糊とチェーンオイルを送った時の封筒。この封筒を再利用する。(封筒くらい新しいものにしても良いがまあ資源の有効利用と言うことで)
郵送に必要な220円分の未使用の切手は、東横INN金沢東口店宛の封筒に同封しておいたのでそれを貼る。
宛先はシールに記入していたので、それを剥がして自宅宛のシールに貼り替える。
ゴム糊とチェーンオイルをプチプチに包んで輪ゴムで留めて封筒に入れやすい形にする。
そうすると下の写真の状態になる。
あとは右端にある3つ折りにした布テープを封筒の裏に貼って封をするだけ。…と、そう思っていたが、粘着面同士を貼り合わせる形で折り曲げると粘着面が剥離してしまって、この3つ折りの布テープは使用不能だった。失敗失敗。
そういえば、確かツーリング時に持ってきている補修用道具一式の中に芯の付いている布テープがあった筈。ということで、左上がその芯付きの布テープ。(右下が使用不能だった3つ折りの布テープ)
これで封をして返送用の封筒は完成である。これは明日ポストに投函することにする。
天気予報によると、確か夜から雨の予報だった筈だが、結局降られずに済むようだった。吹き付ける風は相変わらず凄く、テントが飛んでいかないか物凄く不安だったが、今はこのテントを信じる以外はなさそうだった(前述した通り、実は張り綱を忘れていた事はこの時点では全然露程も知らなかった)。
■走行ルート
■2018/05/04(金) 雨のち晴れ
ルート: 鶴岡~由利本荘
走行距離: 96.19km
平均速度: 18.1km/h
最高速度: 48.0km/h
獲得標高: 749m
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宿泊地: 秋田県由利本荘市
宿泊先: 三望苑

周囲には利用客が多く居るようだったが、皆静かに過ごしてくれていて、しっかり睡眠を取ることができた。
ブース内のパソコンを操作し、朝食を注文した。
この店では有り難いことに、パン半切れとフライドポテト、コーンのモーニングセットが無料(1食のみ)。ただそれだと量が少し足りなそうなので、それを2倍盛りにしたWモーニングと言うメニューもあり、今回私が注文したのはそのWモーニング。
このWモーニングでも税込108円と言う破格値である。飲み物は無料のドリンクバーがあるので、そこからホットコーヒーを持ってきた。気分的にそのコーヒーもW(2杯)にしてみた。(写真には写っていないが勿論バターも付いてきている)
身支度を整え終わったので、荷物を持ってフロントへ行き、チェックアウトすることにした。
フラット席16:00~19:56 3時間56分で1,235円(3時間パック+入会金+α)。フラット席19:57~07:37 11時間40分で2,469円(12時間パック適用)。合計するとブース使用料は3,704円。それと、夕食のトルコライス961円+Wモーニング108円で計1,069円がここで食事に掛かった費用だった。キャンプ場を利用したのに比べて宿泊費は高いが、食費と飲料購入費を考えるとそれ程大差はないと思う。雨に濡れずに済んだ点も有り難い点だった。
荷物を持って、鶴岡駅南口にある"駅前自転車駐車場"へ移動した。
自転車が昨日と同じ姿で駐輪されていたのを確認。
係員が気を利かせてくれて、ビニールロープを張ってこの区画を私専用にしてくれていたのが嬉しかった。
8時過ぎ、荷物を車体に取り付け終わって出発準備が整った。
さてさて、残念ながら外は今日も雨だが元気に走り出すとしよう!
鶴岡駅の西側の踏切を渡り北へ。途中で国道112号に合流し更に北へ。やがて今度は国道7号に自然吸収される形で合流しそのまま北へと進んでいった。
出発時の天候は雨。有り難いことに、その雨は昼頃には止む予報になっていたので、今はそれを信じて進むのみだった。
酒田市の市街地はバイパス状の国道7号を走ったので、ほぼ素通りに近い形で通り過ぎていき、海岸沿いに北上する形になった。
10時半頃、"道の駅 鳥海 ふらっと"の前を通りかかった。暫く休憩なしで走っていたので、トイレ休憩と飲み物休憩のために、ふらっと立ち寄ることにした。
出発してから暫く降っていた雨だったが、この道の駅の少し手前辺りで止んでおり、ここに来てついに青空も見え始めてくれた。
駐車場の地面はまだ微妙に濡れてはいるが、ここでレインウェアは脱いでいくことにした。
駐車場が広いためか、はたまた軽食屋が沢山あるためか、ここの道の駅は結構賑わっていた。
そんな賑やかな雰囲気と匂いにやられて、結局軽食を買ってフードコートで食べていくことにした。
ここで買ったのは、いももち串1本とたこ焼き。それとコーラ黒(コカコーラゼロ)。自販機でコーラ赤を買ったつもりだったが、黒が出てきた? いや多分ボタンを押し間違えたのだろう。
ここで昼食にしても良かったかもしれないが、微妙に早いかなと思い、昼食はもう少し進んだところで食べることにした。
道の駅での休憩を終えて、再び国道7号を北へ向かって走り出した。
11:23、山形県と秋田県の県境に差し掛かった。
ちなみに、石川県、富山県、新潟県、山形県と来て、ここ秋田県がこの旅5つ目の県と言うことになる。
県境から1時間半以上経った13時過ぎ、まだ昼食にありつけないまま走り続けていた。
その間、全く店がなかった訳ではないが、なんとなくファミレス系で食べたいとか贅沢言っていて、結局そういう店がなく、この時間まで来ていた形だった。10時半に軽食を食べていたからここまで昼食を遅くすることも出来たが、流石にそろそろつらくなってきたので、ぱっと目についた"ラーメンショップAji-Q"という店で昼食にすることに決めた。
そのラーメン店で注文したのは、野菜ラーメン(塩) 750円。
野菜どっさりでなかなかのボリューム、そして結構美味しかった。
さて、腹も膨れたことだし、午後の部も頑張って行きますか! と、意気込んではみたが、実は今日の宿泊先までは残り約20kmともう近距離だった。
そんな訳ですぐに今日の宿泊地 由利本荘市に入った。今日の宿泊先はその由利本荘市の市街地を過ぎた先にある"三望苑"という施設のキャンプ場を予定している。まあここまで来れば、あとは何事もなくキャンプ場に着くだろう。…と、考えていた時だった。
走行中に唐突に後輪に違和感を感じた! 暫く振りに感じた何かボコボコした感触だった。
まあ自転車に乗る人ならすぐにピンと来ると思うが、そう、パンクである。
ちょうど場所は、素通りを決めた"道の駅 にしめ はまなすの里"の前だったので、道の駅へ自転車を押していくことも一瞬考えたが、すぐ目の前にはバス停と屋根付きの待合所、その横には車が一台駐車できそうな広さのスペースがあったのでそのバス待合所横のスペースに移動してパンクの処置をすることにした。
一瞬でパンクと分かる分かりやすいパンクの場合、パンク穴が大きいので空気が抜けるあっという間ということが多いが、今回も自転車を路側帯からバス待合所横まで押して歩いている間に空気は殆ど抜けてしまい、ご覧のように後輪はぺったんこになってしまっていた。
まずはパンク箇所を確認するためにタイヤをクルクルと一周回してみた。
すると、これ(写真中央)。
銀色の金属片のようなものがズッポリとタイヤに刺さっていた。
その金属片の端を掴んで引き抜いてみると、案の定、プシューと残っていた空気は全部抜けてしまった。
金属片は1cmくらいはあったから、流石のRiBMO PTの耐パンク性能でもこの金属片には耐えられなかったのは仕方がないと思った。
さて、では予備チューブに交換しよう…、と思ったところで、更なる不幸が…。
何か先程から急に風が出てきたなぁとは思っていたが、急に大粒の雨が降ってきたのである。さっきまであんなに晴れていて青空が出ていたと思ったが、どんよりした雲が一気に周囲に広がり、周囲の天気は一変!
こんなに一気に天気が変わるのを私は見たことがなかったので、正直面食らってしまった!
乾いていた路面は一気にウェット路面に変化。
目の前の道の駅も周囲全体にモヤが掛かってしまったような感じで、すっかり薄暗くなってしまった。
何もこんな時に…、と思わずにはいられなかったが、まあついていない時はこんなものなの?かな?
ただ、今回唯一運が良かったのは、パンク修理場所に選んだ場所だった。
雨は強風を受けて、進行方向の後ろから斜めに降ってくる感じだったが、バス待合所の建物がそれを遮ってくれていて、その横のスペースは殆ど風雨の影響を受けずに済んだのである。
おかげで落ち着いてレインウェアを着ることができたし、慌てず騒がずリアキャリアから荷物を降ろすことが出来た。後輪のパンクの場合、後ろの荷物を全部外さないといけないのが面倒ではあるが、おかげで助かった。
その後、キャリパーブレーキをリリースモードに切り替えて、後輪ギアをトップギアの10速に入れてから自転車を逆さまに。そして車軸のクイックリリースレバーを上げて、車輪をグイとやって取り外した。 タイヤレバーを使い、ホイールからタイヤの片側のビードを外し、隙間からチューブを引き抜いた。ここでチューブを修理することはせず、チューブごと交換するのは既に決めているが、タイヤの方はどうしようかな。
金属片を取り除いた後のタイヤをよく注視してみたが、思っていたより大きな傷は出来ておらず、まあ大丈夫かな? と言うのがこの時の判断。まあ強風大雨の周囲の状況もあり、早々に移動したいと言う思いも往々にしてあった。
予備チューブをタイヤの中に押し込む作業は労せずに終わった。パンク自体は前回がいつだったか思い出せないくらい久しぶりだったが、タイヤの付け替えはオフシーズン中とかに割と回数をこなしているのでまあ慣れたものである。
私の場合、サイドバッグとテント一式を積んでの旅行時は、後輪の空気圧を115psiまで入れているので、今回もその空気圧にしてから車輪を車体に取り付けた。キャリパーブレーキを通常モードに切り替えるのも忘れずにやっておいた。その後、リアキャリアの天板にテント一式を括り付け、リアキャリアのサイドレールにサイドバッグを取り付けた。これで元通り。
それにしても、今回はこのバス待合所とその横のスペースには感謝してもしきれない。
道の駅の方に目を向けると、あんなに薄暗くなっていたのが嘘のように、空には青空が見えていた!え?
進行方向に目を向けても同様だった。まあついていない時はこんなものかなぁ…。ちょっと納得行かないけど。
気を取り直して道の駅の前(正確にはその前のバス待合所前)を出発し、宿泊地を目指して走行を再開した。
途中、今日の夕食と明日の朝食の買い出しのため、由利本荘市街地のローソン本庄マリーナ店に立ち寄った。今日の宿泊先"三望苑"は宿泊施設も備えた場所らしいので、流石に飲み物の自販機くらいあるだろうと思い、飲み物は重くなるので買わなかった。
ローソン本庄マリーナ店のちょうど横から東へ行く道があり、ここを行くと宿泊先"三望苑"の方向へ進めるので、ここで国道7号を離れてその道へと進んだ。
ここから先は微妙に道が分かりづらかったが、Googleマップを頼りに何とか進んでいった。
地図で見ただけだと分からなかったが、実際に走ってみると、この辺りかなり険しい登り坂になっていて驚いてしまった。終盤で足がほぼ終わっていたので、ここの急坂では結構苦しんだ。
その急坂の途中で見た満開の八重桜は見事だった。
急坂の頂上に今日のゴール"三望苑"はあった。やったーー着いた! そして疲れたーー。到着時刻は15時半頃だった。
(写真は後で撮った写真なので、荷物は載っていない)
まずはキャンプ場の受付をするために管理棟へ移動した。
ここも事前予約をしていたので予約者氏名を名乗りスムーズに受付を済ませることが出来た。持ち込みテント一張540円と本州のキャンプ場では割と安い方だと思う。
そう言えばここは、シャワー室があるらしかった。ここまでの急坂で随分汗をかいたし、昨日のネットカフェでもシャワー無しだったので、流石にここではシャワーを使いたかった。そこで管理人にシャワー室を使いたいと言ってみた。すると管理人曰く、シャワー室は宿泊施設利用者のみと言う話。
多分、私が凄くガッカリしたのが分かったのだと思うが、管理人は「今日の宿泊利用は、一組の家族だけなので特別にシャワー室使ってもいい」と言ってくれた。良かった~、近くに入浴施設もないし正直助かった。管理人さんのご配慮には感謝感謝である。
周囲に飲料の自販機が見当たらなかったので、管理人にそのことを聞いてみた。すると管理人曰く、飲料の自販機はこの施設にはないと言うこと。「えええええ~~!」と、思わず叫ばずにはいられなかった。う~ん、室戸岬の上のキャンプ場の悲劇再びである。宿泊施設ありなので当然飲料の自販機くらいはあると思っていたが、完全に裏をかかれてしまった。
ボトルは完全に空なので、先に進むか戻るかして何処かで飲料は仕入れる必要がある。進むも戻るも急坂なので少しグッタリ来てしまった。今日は色々ついていない一日だなぁ。
受付を済ませた後は、早々にテント設営場所を決めてテントを張ってしまうことにした。と言うのは、今晩も夜遅くから雨の予報だったからである。
テントサイトは物凄く広かった。この広い芝生のどこにでもテントを張って良いと言うのは凄い贅沢に思えた。
自動車が通れる端の通路の側に家族連れのテントが一張あるだけで、他に先住のテントはなし。
取り敢えず、上の写真に見える炊事場の屋根の下に雨に濡れないようにするのに自転車を置こうと思っているので、そこに近い場所で、景色も良いこの場所が気に入ったので、テント設営場所はここに決めた。
テントを張る時になって思い出したが、(今朝はネットカフェ出発だったのでその前の)昨日の朝の出発時は、雨の中濡れたテントを急いで丸めてスタッフバッグに突っ込んでいたのだった。
そんな状態で仕舞われたテントだったので、テントはインナーテントもフライシートも、グラウンドシートもずぶ濡れだった。そんな訳で少し乾かしてから張る必要があった。
ここに着いてすぐの頃はそうでもなかったが、次第に風が出てきて、気が付けば結構強い風になっていた。そんな風だったので、仮組みしたインナーテントと草の上に広げていたフライシートとグラウンドシートは何度も飛ばされそうになって大変だった。
そんな感じで風に弄ばれていると、宿泊施設利用の男性が散歩がてら私のテント(て言うかまだテント建ってないけど)までやって来た。
男性の話を聞くと、男性とその家族も元々はテント泊の予定だったらしいが、宿泊施設が一人3240円の安価で利用出来ると聞いて、今夜が雨なのもあり宿泊施設利用に切り替えたと言うこと。二段ベッドが置かれた合宿所的な感じだが悪くはないと言っていた。
そんなに安く室内での宿泊が可能だと知っていたら私もそうしたのだが、もうテントは広げてしまったし、まあいいか。
そんな話をした後、男性は去っていったのでそれを見送ると、ちょうどテントも乾いたようだったので設営を完了させた。
上の2枚の写真だが、よく見ると何かが足りないのが分かるだろうか?
実は『張り綱』を張ってそれをペグ打ちするのを忘れているのである!
インナーテントの上に裏返したフライシートを仮止めしたり、乾いた後にフライシートを表裏逆にしてとやっているうちに、張り綱を張るのを忘れてしまったらしい。実はこの張り綱の張り忘れは翌朝の撤収時になって初めて気付いたのだった。ここは結構強風吹き付ける場所だったのでテントが飛ばされなかったのは奇跡だったと思う。
億劫になる前に、自転車に乗って飲み物を買いに行くことにした。
来る途中で見かけた自販機まで戻ったほうが確実だと思うので、戻ることにした。距離は約3km程あると思うが…。
急坂を一気に下り、その坂の途中の建物の脇にある自販機で飲料を購入し、リュックの中へ放り込んだ。
さて戻るか。と、再び急坂を登って行き、再びこちらの八重桜の前へ。
八重桜の前から三望苑までは僅かな距離。その後すぐにキャンプ場に戻ってこれた。
飲料購入で余計な体力を使う羽目になってしまったが、これでやっとキャンプ場でゆっくり出来そう。おっと、その前にシャワー室でさっぱりしておこう。
今日一日の走行を終えた愛車は、私以外誰も使わないと思われるこちらの炊事場の中に立て掛けておき、今夜の雨に備えておいた。
シャワーを浴びてさっぱりし、テント内で夕食を食べ終わり、後はのんびりするだけになったが、今日はその前にやっておくことがあった。
残りの走行距離と予備チューブの本数的にもうゴム糊は不要。それとチェーンオイルも先程差したので、今回の旅ではもう不要。それらは帰路の飛行機に持ち込むことが出来ないので、封筒に詰めて自宅宛に郵送する、その準備である。
写真左に写っているのは、自宅から初日の宿泊先の東横INN金沢東口店へゴム糊とチェーンオイルを送った時の封筒。この封筒を再利用する。(封筒くらい新しいものにしても良いがまあ資源の有効利用と言うことで)
郵送に必要な220円分の未使用の切手は、東横INN金沢東口店宛の封筒に同封しておいたのでそれを貼る。
宛先はシールに記入していたので、それを剥がして自宅宛のシールに貼り替える。
ゴム糊とチェーンオイルをプチプチに包んで輪ゴムで留めて封筒に入れやすい形にする。
そうすると下の写真の状態になる。
あとは右端にある3つ折りにした布テープを封筒の裏に貼って封をするだけ。…と、そう思っていたが、粘着面同士を貼り合わせる形で折り曲げると粘着面が剥離してしまって、この3つ折りの布テープは使用不能だった。失敗失敗。
そういえば、確かツーリング時に持ってきている補修用道具一式の中に芯の付いている布テープがあった筈。ということで、左上がその芯付きの布テープ。(右下が使用不能だった3つ折りの布テープ)
これで封をして返送用の封筒は完成である。これは明日ポストに投函することにする。
天気予報によると、確か夜から雨の予報だった筈だが、結局降られずに済むようだった。吹き付ける風は相変わらず凄く、テントが飛んでいかないか物凄く不安だったが、今はこのテントを信じる以外はなさそうだった(前述した通り、実は張り綱を忘れていた事はこの時点では全然露程も知らなかった)。
■走行ルート
■2018/05/04(金) 雨のち晴れ
ルート: 鶴岡~由利本荘
走行距離: 96.19km
平均速度: 18.1km/h
最高速度: 48.0km/h
獲得標高: 749m
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宿泊地: 秋田県由利本荘市
宿泊先: 三望苑



この記事へのコメント
超炭水化物(笑)
自転車乗りの朝食なら、悪くないかな。
( ̄▽ ̄)b
前日のトルコライスとソフトクリームてんこ盛り3杯、コーラがぶ飲みの方はどう見てもメタボまっしぐらコースと言うことで反省しています…。