日本縦断ツーリング[PART5]【2013春 南西諸島編】(16)西表島~波照間島~石垣島

 日本縦断ツーリング5年目16日目の今日は、日本縦断達成と言う自身にとっての大いなる目標達成の瞬間を迎える日である。ついにその日を迎えるとあって、朝から既に興奮気味である。
 これまでに日本最北端の宗谷岬、最東端の納沙布岬、最西端の与那国島を走行軌跡で繋げてきているので、残る最南端の波照間島へ今日到達することで、私を思い描いている日本縦断は達成の予定なのである。

 身支度を整え、朝食を食べ、テントの中の荷物を愛車のそばへ運び出した。時刻は6:00。
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 今日は出発前の車両チェックを念入りにやっておくことにする。
 まず、チェーンオイルの状態をチェック。最後にチェーンオイルを差したのは10日目(6日前)だったにもかかわらず、オイルはしっかり残っており、まだまだ全然大丈夫そう。フィニッシュラインの緑のオイル持ち、なかなか侮れない。まあチェーンもギヤも真っ黒になってしまっているのは仕方なしとしておこう。

 続いてタイヤの状態をチェック。前輪、後輪とも勿論パンクしていることもなく無事。タイヤには目立つ傷無し。摩耗もほとんど無し。指で触った感じだとそれ程目立って空気圧が低下している感じでもなさそうだったが、念のため空気圧を前輪後輪ともいつものように95psiにしておいた。

 キャリアを留めているネジやワイヤーを固定しているネジを増し締めした後、サイクルコンピュータ、フラッシュランプ、サイドバッグとトランクバッグを取り付けた。そして、最後にサイドバッグの上にマップケースを洗濯バサミで固定して、これにて出発準備完了となった。時刻は6:30。
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 自転車を押してキャンプ場内を移動していると、ロードバイクの人、徒歩ダーの人ともに既に起床していて朝食の準備をしているのが見えたので、私は「出発します。お世話になりました。」と声を掛け軽く頭を下げた。「気を付けて行ってらっしゃい」「頑張れ」と言う2人の声にもう一度軽く会釈してからキャンプ場をあとにした。

 今日は西表島に2つある港のうち、南側の大原港より11:10発の高速艇で出港して波照間島へと渡る予定。
 星の砂キャンプ場から大原港までは40km弱の距離。西表島はほぼ手付かずの自然の多い島らしいので、アップダウン大目と予想。それとある程度写真を取りながら行くのを予想。それらを想定して大体所要時間3時間から3時間半くらいを予想している。遅くても10時到着なので、まあ11:10には間に合うだろう。

 キャンプ場を出発して昨日進んできた道を南下し、まずは昨日入港した上原港に到着した。
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 この時間は船の往来がないらしく港は閑散としていた。
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 上原港前を出発し、海岸線の県道215号を南へ向かって走りだした。
 少し行くと、歩道上で何か白いものが動いているのが見えた。犬?
 だんだん距離が縮まってくると、それは犬ではなく、ヤギだった。まるでコンビニ前の電柱に繋がれている犬のような感じで、そのヤギは紐で脇の木に繋がれているのだが、周囲には人影も民家もなし。何でこんなところでぽつんと繋がれているのか不思議で仕方なかった。 
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 船浦港に掛かる海上橋、船浦橋の前に差し掛かった。今回の旅ではホントにたくさんの海上橋を渡っている。
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 左手は海、右手は手付かずの自然、もちろん車なんかほとんど通りかからない。そんな西表島の道を進む。海の色がそれ程南国色していないのもあり、ここの雰囲気は道東や道北の道に近い感じだった。

 西表島と言うと、国指定特別天然記念物で国内希少野生動植物種で絶滅危惧IA類のイリオモテヤマネコが有名。道のあちこちには、そのイリオモテヤマネコに対する注意が記されていた。
 まず道路上にはこんな感じで、"ネコ注意"。
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 道路脇には"イリオモテヤマネコ飛び出し注意"の看板。
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 専用の注意標識まであった。
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 イリオモテヤマネコは夜行性の動物らしく、結局一匹も見かけることができなかったのが残念。

 西表島の一番東の辺りまで来た。海の向こうに見えるのは由布島。
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  『由布島と西表島の間の海は、通常は大人の膝に満たないぐらいの深さしかなく、満潮時でも1mほどにしかならない。そのため、由布島と西表島間の観光用の移動手段として水牛車が利用され、島の重要な観光資源になっている。また、潮位が低いときには、通常の自動車や徒歩で渡ることも可能である。』(Wikipediaより抜粋)。と言うことで時間が合えばその水牛車に乗ってみたかったが、今回は時間的に遠目に眺めるだけに留めておいた。

 その由布島よりももっと沖合に見えるこの島は小浜島。この島に渡りたい場合は、西表島ではなく、反対側の石垣島の方から渡る必要がある。よって、こちらも遠目に眺めるだけに留めておいた。
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 後良橋ロードパークと言うPAがあったので、ここでも愛車を止めて少し写真撮影。
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 道路から一歩内陸へ足を踏み入れると、すぐに秘境へ入っていく感じ。これ程手付かずの自然の残る島は日本国内においては数少ない。
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 海岸線には浅瀬が広がっていて、ちょっと変わった雰囲気。
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 後良橋ロードパークを出発してすぐ、大粒の雨がボタボタと落ちてきたので、道路脇に自転車を停め、急いでレインウェアを引っ張り出して上下とも着た。
 そのまま走っていると、やがて案内標識には"仲間港"の文字。位置的にはそろそろ大原港の筈とツーリングマップルを見ると、"仲間港(大原港)"と書かれているので、この仲間港で良いようである。と言うわけで、9:30に仲間港に到着である。
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 上記の写真に写っている時刻表では大原港という表記になっているのに、案内標識では仲間港となっており、なんだか分かりづらい港である。最近地名が変わったのだろうか?

 愛車をとめて、港湾施設内の安栄観光の窓口でチケットを買い求めた。乗船券片道1500円、自転車料金は忘れた。
 チケットを購入したり、トイレに行ったり、飲み物を買ったりしてから愛車のところへ戻ってくると、その間に雨は上がってくれていたので、レインウェアを脱いでバッグの中に戻しておいた。
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 11時少し前になったので、指示された桟橋の方へ移動した。出港が11:10なので乗船待ちの人がいてもおかしく時間だが、その時点での乗船待ち客は私一人だけだった。
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 出港時間のホントちょっと前になって、やっと高速艇は入港してきた。
 今回乗る安栄観光の高速艇は、石垣島の石垣港から西表島の大原港を経由して波照間島へ行く船となっていた訳だが、星の砂キャンプ場の2人も大原港から波照間島へ渡る船があることを知らなかったと言っていたし、あまり認知されていない航路なのかもしれない。何でそんなことを書くのかと言うと、結局今日大原港から乗船したのは私1人だけだったからである(笑)。

 昨日の高速艇とほぼ同じく、後部荷室兼甲板座席に自転車と共に乗った。その後、船は大原港を離れ、波照間島を目指して出発した。
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 時刻は11:40、船は波照間港に入港した。
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 いよいよ私の日本縦断における最後の地、最南端波照間島到着である!今日は朝からずーと高かったテンションがここに来て更に高まっていた。
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 波照間港から時計回りに進むことにし、まずは道なりに波照間港から少し小高い丘へと上った。
 丘の上には小集落があり、民家とたまに商店があった。地図で見る感じだと、波照間島には島を一周するような分かりやすい県道のような幹線道路がなく、小道を進む感じのようである。
 実際に走ってみると、狭いクネクネ入り組んだ石畳の道には方向感覚が麻痺させられっぱなしで、随分不安になった。それでも何とかところどころにある案内を頼りに時計回りになるように道を進み、ひたすら最南端を目指して進んだ。

 やがて!ついに!"日本最南端の広場"なる場所に到着した!!
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 広~~い日本最南端の広場。ここでもヤギがその辺で草をムシャムシャしていた。
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 広い日本最南端の広場の遊歩道を一歩一歩踏みしめるように進んだ。これまで5シーズン通して走ってきた道が走馬灯のように次々と頭の中を駆け巡っていた。
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 やがて、海岸がよく見える開けた場所にポツンと立っている石碑が見えてきた!この石碑こそが日本最南端の石碑に間違いないだろう!そう私の中では確信していた。

 そしてその石碑の前へ到着。石碑には"日本最南端平和の碑"の文字が!到ーーー着!!
 ついに、ついに、この瞬間を迎えました!!
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日本縦断達成!


 これが芸能人出演のテレビ企画等の日本縦断達成なら、ゴールテープやクス玉が用意されていて、拍手を送る観客が多く詰めかける中でのゴールとなったかもしれないが、単なる一般人の私にはそんな大層な祝福、勿論ある筈はない。(この記事を読んでくれた人の中で、そんな私を祝福してやろうと考えてくれる人がいたら、巻末のブログ気持玉の「ナイス」あたりでもクリックしてくれると凄く嬉しい)。

 折角の日本縦断達成の瞬間。もう少し色々な角度から最南端の碑と愛車の写真を撮って掲載しておく。まずは左から。
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 右から。
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 日本最南端平和の碑の拡大写真。
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 これにて私の自転車日本縦断は達成になったが、「家に帰るまでが遠足です」と誰しも小学生の頃先生から習っている筈。私の今回の日本縦断ツーリングもあと2日、残りは帰路となる訳だが、無事に札幌の自宅に帰り着くまで決して気を抜かないように、ここで改めて気を引き締めた。

 日本最南端平和の碑の他に、"波照間之碑"というものあった。
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 日本最南端の広場を出て、島を時計回りに進んで港へと出ようとした・・が、途中道が分からなくなり、気が付いたら来る時に通ったのと同じ道を進んでいた気がする。

 そうそう、酒を飲まない私はあまり詳しくないが、沖縄名物の酒である泡盛、その中でも幻とまで言われている酒に"泡波"と言うのがある。その泡波がここ波照間島で造られていると言う話。その泡波の酒造所については全く予備知識なしで来ていたのだが、ふと見るとその酒造所が目の前にあった。まあタイミング悪く酒造所はやっていなかったが。
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 波照間港へと戻ってきた、時刻は12:40。
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 当初の予定だと、波照間港14:00発~石垣港16:00着のフェリーはてるまに乗船予定だったが、現在時刻的にそれよりも早い13:10に出港する高速艇に間に合いそう。急いで乗船待合室内の安栄観光の窓口へと向かってみた。

 乗船受付が間に合ったので、高速艇にて石垣港へ向かうことになった。
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 13:10発の高速艇は、西表島の大原港を経由する便なので、他の高速艇と比べると若干乗船時間は長くなるものの、それでも石垣港到着は14:30とフェリーで石垣島へ戻るよりも大分時間に余裕ができた。と言うことで、もともとの予定では考えていなかったが、折角だから石垣島西海岸を廻ってみることに決めた。

 高速艇に乗船した。さらば波照間島、またいつの日にか。
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 波照間島から乗船する人は多かったので、エンジン音のうるさい甲板座席もそれなりに混んでいた。
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 石垣港へと帰ってきた。さてさて、先程決めた通り石垣島の西海岸へと進むことにしよう。
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 道の混み具合で言うと、石垣空港のある東側よりもかなり車の交通量が多く走りづらい感じ。そんな石垣島の南西の道を進むと、唐人墓と言う慰霊碑があった。何の慰霊碑か走行当時わからず、今wikipediaで見てみたが、それでも今一状況が掴めない建造物。
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 海岸線の道を少し北へ進み、"名蔵アンパル"と言う地域に入った。
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 名蔵アンパルは、亜熱帯気候特有の動植物多く群生している地域、そして国指定の鳥獣保護区に指定されている地域と言うこと。

 昨日今日で、与那国島、西表島、波照間島、石垣島とそれぞれ色々回った。そして再び今日は、石垣島北部にあるこの米原キャンプ場へと帰ってきた。
 嬉しいことに、3日前にテントを張った場所が開いていたので、今回も同じ場所にテントを張った。
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 隣の赤いテントの人もそのまま滞在していて、嬉しいことに私のことを覚えていてくれたようだったので、前回の出発から今日までの出来事を話して聞かせた。
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 その後は食事をし、後はテントの中で過ごした。
 今日は曇りがちな日だったので前回ほど暑くて寝苦しい感じではなかった。

 残りの予定だが、明日の昼の飛行機で那覇へ移動し、明日はそのまま那覇市内に宿泊。その翌日は直行便で札幌へ帰ることとなっている。日本縦断という大きな目標を達成し、今回の旅もいよいよ終わりが近くなってきた。

■走行ルート


■2013/5/9(木) 曇ところにより一時雨
 ルート:   西表島~波照間島~石垣島
 走行距離: 77.86km
 平均時速: 16.0km/h
 最高時速: 49.7km/h
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 宿泊地:  石垣島
 宿泊先:  米原キャンプ場

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この記事へのコメント

2013年08月04日 22:32
やったねぇ~!
日本縦断おめでとう~~~!!!

仕事勤めの傍らでも、できるもんだねぇ。

片道で5年。復路に手を付けたら10年掛かるってことだね。
更に、まだまだ寄ってないところも回り始めたら。。。

日本も、なかなか広いねぇ。
2013年08月05日 18:50
んさんこんにちは~。
きっと んさんだと思いますが、お祝いの「ナイス」ありがとうございます。

日本縦断達成は本当に嬉しいです。
自分の可能性を見いだせましたし、何と言っても人生の励みになりますね。

勿論、これで自転車乗り納めなんてことは全然なく、来年以降はまた新たなテーマで走るつもりです。
ん@今日からやっと夏休み
2013年08月10日 01:16
会員外は5個までしか押せないんですね。
今回知りました。
なので、残りの4個は、他の方が押してくださったようですよ。
2013年08月10日 10:18
やはり、んさん押してくれてたようですね。ありがとうございます。

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5個までと言うのは知りませんでした。悪戯防止の制御か何かなのかもしれませんね。

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